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2015年

真美ヶ丘

ひまわりカフェ第4回目

2015.03.03

3月3日(火)エリシオン真美ヶ丘多目的ホールにて、第4回目の「ひまわりカフェ」を実施しました。

今回のプチ講座は奈良県立医科大学付属病院 認知症看護認定看護師池内勝継氏です。

認知症についての基本的な説明と良く見られる症状や応対方法などを教えていただきました。

現場で認知症の方に深く関わっておられる池内氏のお話は、具体的でわかりやすく納得のいくものばかりでした。

最後に認知症の方が周りをどのように感じ、どのように思っているのかを垣間見ることができそうな詩編を紹介いただきました。

とてもこころ迫るものがあり感動したので、ご紹介します。

 

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~目を開けてよ看護婦さん(ある老婦人の声より)~

 

何が見えるの、看護婦さん、あなたには何が見えるの

あなたが私を見るとき、こう思っているでしょう

気むずかしいおばあさん、利口じゃないし、日常生活もおぼつかなく目をうつろにさせて

食べ物をぼろぼろこぼし、返事はしない(略)

おもしろいのかおもしろくないのか あなたのいいなりになっている(略)

これがあなたの考えていること、あなたが見ていることではありませんか

でも目を開けてごらんなさい、看護婦さん、あなたは私を見てはいないのですよ

私が誰なのか教えてあげましょう、ここにじっと座っているこの私が あなたの命ずるままに起き上がるこの私が(略)

あなたの意志で食べているこの私が誰なのか

 

私は十歳の子供でした、父がいて母がいて 兄弟、姉妹がいて、皆お互いに愛し合っていました

十六歳の少女は足に羽根をつけて もうすぐ恋人に会えることを夢見ていました

二十歳でもう花嫁、私の心は躍っていました

守ると約束した誓いを胸に刻んで 二十五歳で私は子供を生みました

その子は私に安全で幸福な家庭を求めたの

三十歳、子供はみるみる大きくなる 永遠に続くはずのきずなで母子は互いに結ばれて

四十歳、息子たちは成長し、行ってしまった

でも夫はそばにいて、私がかなしまないように見守ってくれました

五十歳、もう一度赤ん坊が膝の上で遊びました

私の愛する夫と私は再び子供に出会ったのです

 

暗い日々が訪れました、夫が死んだのです

先のことを考え、不安で震えました

息子たちは皆自分の子供を育てている最中でしたから それで私は、過ごしてきた年月と愛のことを考えました

今私はおばあさんになりました。

自然の女神は残酷です

老人をまるでばかのように見せるのは、自然の女神の悪い冗談

体はぼろぼろ、優美さも気力も失せ かつて心があったところは今では石ころがあるだけ

でもこの古ぼけた肉体の残骸にはまだ 少女が住んでいて

何度も何度も私の使い古しの心をふくらます

私は喜びを思い出し、苦しみを思い出す

そして人生をもう一度愛して生き直す

年月はあまりに短かすぎ、あまりにも早く過ぎてしまったと私は思うの

そして何者も永遠ではないという厳しい現実を受け入れるのです

 

だから目を開けてよ、看護婦さん

―目を開けてみてください

気むずかしいおばあさんではなくて、「私」をもっとよく見て!

 

〈認知症とみなされていた老婦人の遺品から、入院中につづっていた詩が見つかりました〉

※資料抜粋:エーザイ発行「ケアスタッフのためのアルツハイマー病ケアの要点」より

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池内氏は、ケアの原点に立ち返りたいときにこの詩をみておられるそうです。

認知症・・・昔は呆け、とか痴呆とか呼ばれていました。そのためか日本での印象はあまり良くありません。

けれど、この詩編を読む限りでは まったく普通の人生を送る ふつうの人、何も特別なことはないと思います。

誰もが通るみち、そう考えることもできるのではないでしょうか。

「ひまわりカフェ」が、そのような昔ながらの偏見、困ったものといった考え方をシフトできるものになるといいなと思っています。

正しい理解と認識が、そのシフトへのきっかとなると思いますので、興味を持たれた方は是非「ひまわりカフェ」へお越しくださいませ。

ひまわりカフェは「認知症に関心のある」すべての方にお越しいただけます。

 

 

 

 

   次回の「ひまわりカフェ」は

日時:3月17日(火)13:30~15:30(奈良県立医科大学付属病院の認知症疾患センター出張個別相談は17:00まで)

場所:エリシオン真美ヶ丘多目的ホール

内容:プチ講座/堀田行政書士事務所 堀田耕司氏による「エンディングノートについて」

認知症に興味のある方でしたら、どなたでもご参加いただけます。

お茶とお菓子のご準備の都合がありますので、事前の申込みをお願いしております。

(参加申込連絡先:☎0745-54-3540 エリシオン真美ヶ丘 山本、野口)

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